牧野真です。
日本のテレビCMについて、他の国にない特徴があります。(比較対象は主に欧米)
それは、有名タレントを積極的に起用すること。
新商品を出す時など、できるだけ早期に商品認知を獲得したいため、日本の有名なタレントさんを使うのが一般的です。
例えば、ビールのCMを見てください。
あなたが知っているタレントが大勢、出演しています。
お酒の広告は、かつては男性タレントが主流でしたけど、今では、女性タレントも多く起用されるようになっています。(※女性でも、ビール程度なら日常的に飲んでいるからですね)
タレント広告の問題は、CMの区別がつきにくくなること。最後まで見ないと、何の商品CMか分からないことがあります。主役は商品でなく、タレントに見えることがある。
一方、欧米のCMは、著名タレントを使わないケースもかなりあります。
使わない理由の一つは、表現方針(商品=ブランドのメッセージ、キャラクターなど)が明確で、頻繁に変えないからです。
何十年も変わってないものがある。
ブランド世界観が形成されたロングセラーブランドにとって、タレントを使うのは、マイナスだったりします。
主役は商品だからです。
ネット広告が隆盛を誇るようになって、広告効果がより一層求められるようになっていますが、それでも「認知率」がベースにあることは変わりがない。
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商品をまず知ってもらう
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次に、商品に、興味・関心を持ってもらう
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それから、商品を買ってもらう
という流れだからです。
(※値段が高い商品は「商品理解、信頼」というレベルも必要)
その意味で、
✅あまり知られてなう商品
✅特徴がわかりにくい商品
✅類似商品が多い商品
の場合は、商品認知を底上げするために、タレントを使うやり方を採用そて良いと思いますが、有名タレントを使ってないからといって、商品認知が促進されない訳ではありません。(PR施策など、やり方は他にある)
有名タレントを使えるほどのマーケティング予算がない商品が、たくさんあるのことも理解しています。